おすぎのシネマ言いたい放題

映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このブログのなかにある!

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おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。
テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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「エラゴン 遺志を継ぐ者」

おすぎ

eragon
クリスマス・シーズンにピッタリで、家族と見に行って充分楽しめるのが「エラゴン 遺志を継ぐ者」でしょう。
フィルムの到着が遅れ、なかなか映画を見ることが出来なかったので、もしかして出来が悪いから事前に見せないのかなあと思って期待していなかったのですが、そこそこ楽しんでしまいました。

15歳の少年が原作を書いたことが話題になっています。「スター・ウォーズ」が入っていたり、「ロード・オブ・ザ・リング」が透けて見えたりしていますが、映画はヴィジュアルが丁寧だし、なんと言ってもドラゴンが“雌”というのがいいのです。
ドラゴンはとても慈愛に充ちた目をしますが、敵に対してはヒステリックなまでに凶暴さを見せます。まあ人間の女性のある面を端的に見せてくれているということでしょう。
エラゴンがドラゴン・ライダーとして背中に乗り空を飛ぶシーンも、また美事なもので、まるでジェットコースター、それも80度の落下を体験している時の快感を感じさせてくれました。

新人のエド・スペリーアスを助けて実力派が脇を固めているのも面白くなった要因でしょう。ジェレミー・アイアンズジョン・マルコヴィッチロバート・カーライルと文句ない演技を見せてくれます。

何よりコッテリしないでスンナリしているところがいい!!

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あるいは裏切りという名の犬

おすぎ

あるいは裏切りという名の犬

フランス映画で久し振りに興奮しました。

まあ、邦題のダサさには多少、ウンザリ気味(フィルム・ノワールを気取りすぎ…)ではありますが、なんという面白さ。

パリ、シテ島オルフェーヴル河岸36番にあるパリ警視庁の通りに面した壁にかけられている住所表示板を、まさに今、剥がそうとしているふたりの男。表示板を剥がし終えると一目散に逃走。
その描写中にカットバックで現金輸送車強奪事件の現場が挿入されていきます。剥がされた表示板は近くの酒場で開かれている警部定年のパーティーに、警部へのプレゼントとして身内の者が盗んだもの…という具合に、とても洒落て描かれていく刑事ものであります。

昔、親友でひとりの女を取り合って、今では憎みあっているふたりの刑事、人望厚きレオ(ダニエル・オートゥイユ)と権力志向が強く、出世にしがみつくドニ(ジェラール・ドパルデュー)が強奪事件を追っていくうちに運命の輪が狂い出し、思ってもみない方向につき進んでいきます。警察内部の腐敗、出世のためには総てを売る汚い手口の数々、迷宮入りするかと思ったらヒョンなことから銃撃戦に…。アッと驚く展開の数々。

ふたりの“鼻自慢男”が共演する、うまい映画なのです。

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「007 カジノ・ロワイヤル」

おすぎ

007 カジノ・ロワイヤル

待ちに待った6代目“007”ことジェームズ・ボンドが公開中であります。
Jの悲劇」や「レイヤー・ケーキ」で主演していたダニエル・クレイグが抜擢されてのシリーズ21作目「007 カジノ・ロワイヤル」は大満足の映画であります。

イアン・フレミングが初めて“007”を主人公にした原作でありますからダニエル曰く、先代たちを気にしないで自由に出来た、と言うくらい、今までのロジャー・ムーアピアース・ブロスナンのヨタヨタ振りよりズーッと若返って、アクションもテンコ盛り、初めての切ない恋も描かれて好調な展開を見せてくれます。

最初のヤマ場は舞台がマダガスカル。テロリストに資金を提供する謎の男を追いかけるボンドが眼をつけた爆弾男。
ボンドに追われているのを知り、逃げに逃げまくります。
工事現場を突っ切り、40メートルくらいあるクレーンの上に登ります。
追いついたボンドと爆弾男は細いクレーンの上で殴りあいになります。
バランスを崩して落ちそうなボンドを尻目に男はクレーンの最先端まで行き、一段低い隣のクレーンに飛び移ります。

これを追うボンド。もう高所恐怖症の人は失神確実!!

こんなヤマ場が次から次へ。とにかく面白い。見なきゃ損なのです。

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