おすぎのシネマ言いたい放題

映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このブログのなかにある!

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おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。
テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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「ラッキー・ユー」

おすぎ

ラッキー・ユー
すでに公開中ですが、今年の前半の秀作の1本を是非、見て欲しいので、遅ればせながらおすすめします。

L.Aコンフィデンシャル」「イン・ハー・シューズ」と名作をたて続けに発表したカーティス・ハンソンの「ラッキー・ユー」。

友人が宝クジなどに当たった時、多少のうらやましさを込めて「よかったネ!!」と声を掛ける時に使う言葉がタイトルです。
2003年のラスベガスが舞台。プロのポーカー・プレイヤーのハック(エリック・バナ)はポーカー世界大会に出場し、チャンピオンになるのが夢。
だが、彼の前に大きな壁が…。
幼い時、自分と母親を捨てた父親のLC・チーバー(ロバート・デュバル)も出場することに…。
LCはポーカーの世界では伝説的なプレーヤー、なにしろチャンピオンに2回もなっている人物。その上、女性に対して慎重だったハックが、恋心を抱いてしまった。相手はラスベガスのクラブで歌うシンガーのビリー(ドリュー・バリモア)。
彼女のデビュー・ステージを見たあと、ふたりはベッドを共にするが、ハックの心無い行動にビリーは激怒、実家に帰ってしまう。
大事な大会の前のアクシデント。

果たしてチャンピオンになれるのか…。
ふたりの恋の行方は…。

前半、粋な恋の話を描いて、後半、白熱のポーカー・ゲームでのサスペンス。

ポーカーを知らない人まで楽しめる、よ〜く出来た映画です。

■「ラッキー・ユー」の作品情報・劇場情報はコチラ


「ゾディアック」

おすぎ

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今のところ、今年、私が見た映画のNo.1であります。

デビッド・フィンチャー監督作品「ゾディアック」のことです。

1969年、カリフォルニア州バレーホで起こった、ドライブ中の若いカップルが拳銃で襲われ、女性が死ぬ事件がオープニングです。
事件が起こってから1ヵ月後にサンフランシスコ・クロニクルという新聞社に一通の手紙が届き、自分が犯人で“ゾディアック”と自ら名乗り、その上“暗号”まで添付してきた連続殺人犯に、30年の長きに渡って人生を狂わされた4人の男たちを描いた異色作であり、そのサスペンスは「セブン」を作った監督の真骨頂を見る思いであります。

主人公の風刺画を描く見習いのイラストレーターを演じるジェイク・ギレンホールが好演しています。
前半、実際に起こった連続殺人を美事に再現しています。
後半は、イラストレーターが独自に犯人の調査に乗り出します。
調査権がまったくない素人がどこまで犯人を特定することが出来るのか。まず、筆跡鑑定というものに挑戦しますが、これが一筋縄ではいかないのです。
こんなところにもサスペンスが溢れます。犯人らしき男の素行も恐怖でいっぱい。

2時間32分がアッという間に思える面白さであります。

■「ゾディアック」の作品情報・劇場情報はコチラ


「監督・ばんざい!」 「大日本人」

おすぎ

監督・ばんざい!
大日本人
先週の水、木曜日の夜は“悲惨”の一言だった。

試写を見て何か書いたり、言ったりすると相性の悪い監督から罵倒される可能性(そんなこと少しも怖くないが、多少ウットウしいので…)があるし、試写をほとんどまわさなかった監督デビュー作の映画も、お金を払って見れば何を言っても書いても良し、と勝手に判断して映画館へ。

北野武監督「監督・ばんざい!」は見終わって、完全に食欲を無くしてしまい、知り合いのイタメシ屋で軽くパスタを作ってもらったのでした。
映画を作る情熱も、何を作っていいかも無いなら、監督、少し時間を置いてジックリ挑戦したらいかがなものですか。
私には監督が“悲鳴”をあげているように感じられました。黒澤監督の「」という映画に触発されたのか、クロサワもあんなものを作ったんだから自分も作っていいじゃ〜んと思っているなら間違いです、と言いたい!!

一方の松本人志監督の「大日本人」、映画さえ作らなければ“天才”と思いこませていられたのに…。
映画以前の姿勢の問題でしょうね。特にラストのシークエンスを見て何が起こったのか理解不能に陥りました。この方は多分“病気”か“神がかり”なのだろうと、そうなら納得もいくのですが…絶句でした。

■「監督・ばんざい!」作品情報・劇場情報はコチラ
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「ザ・シューター/極大射程」

おすぎ

「ザ・シューター/極大射程」
2000年の“このミステリーがすごい!”の海外作品部門第1位になったスティーヴン・ハンターの“ボブ・リー・スワガー”の「極大射程」が映画化されました。
「ザ・シューター/極大射程」が公開中であります。

この映画の最大の魅力はスワガー役のマーク・ウォールバーグです。ウォールバーグは「ブギー・ナイツ」で世界の注目を集めてから、ジョージ・クルーニーと「パーフェクト・ストーム」で共演し、スターの仲間入りをしたが、どんな役でもこなすみたいな器用さが災いして、今いちパッとしませんでした。
「ディパーテッド」の演技でオスカーにノミネートされてから息を吹き返した感があります。

「シューター」では海兵隊の特殊部隊隊長で狙撃の名手スワガーに。
軍にハメられ一命をとり止めた彼のもとに、軍から大統領をテロから守る役目の依頼が。
もう1度、狙撃の腕を生かしたいという想いと軍人として命令にイヤといえない体質のために引き受けてしまうが、今回もハメられ命からがら傷ついた身体を引きづりながら逃走。
そして想像を絶する復讐が始まるのだった。

スピーディな展開と隙の無い脚本と演出。狙撃というものの難しさを目の当りに見せてくれる面白さ。
是非、堪能してください。