おすぎのシネマ言いたい放題

映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このブログのなかにある!

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おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。
テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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12人の怒れる男

おすぎ

12人の怒れる男.jpg
シドニー・ルメット監督による1957年の製作の「十二人の怒れる男」はハリウッド、いや、世界中の映画史に燦然と輝く名作であります。私は、この映画のリメイクは無いと信じていたし、万が一、出来たとしてもルメット版を越えるなんてことはあるまい、いや、不可能だと思っていました。それが、どうでしょう。リメイクしちゃいました。それもロシアで…。なんと巨匠のニキータ・ミハルコフが…。しかもルメット版とはまったく異なった意味で、これも史上に残る名画を作り出したのです。ただし、'57年のとは内容はまったく違います。借りたのは構造だけ…。それに現代のロシアの持つ問題をつけ加えて、それは美事な映画にしてくれました。

チェチェン人の少年がロシア人の養父を殺害した罪で裁判にかけられます。目撃者もあり、証拠も揃っている、容疑は明白です。各分野から任意に選ばれた陪審員たちも審議は簡単に終わる思っていたが…。ひとりの男が有罪支持をしなかったために、長い審議に入っていきます。陪審員の部屋が改築中なので審議は小学校の体育館で行われることに…。この舞台設定も展開のひとつの道具に上手に使われます。タイトルバックの階段を駈け降りる足のカットと、チェチェンの戦いの中で戦車の陰から走り出てくる犬のショットが、ラストに効いてくる妙を充分楽しんでください。邦題は「12人の怒れる男」です。
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■「12人の怒れる男」劇場・作品情報はコチラ
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この記事へのコメント
  • サマンサさん
  • 2008-08-20 11:59
シドニー・ルメットのオリジナル作品がすごく好きで、今回のリメイク版も、Grazia(だったかな・・)でおすぎさんが書かれていた記事を読んでから気になってました。オリジナルがとってもおもしろかっただけに、リメイクってどうなのか・・と思ったのですが、おすぎさんのお墨付きなら楽しみです!
それにしても、ロシア版なんて、、、どんなだろう!!!



タイトルを見て、あのモノクロの画面からただよう、汗の臭いや行き詰るような緊張感を、また思い出し、繰り返しレビューを拝見しました。

モノクロだからこその味は、他に「恐怖の報酬」にも共通して感じました。

十二人の怒れる男のTVムーヴィー版はジャックレモンとジョージCスコットがよくて、やはり、素晴らしかったと思います。

ロシア映画ときいて、その重さをイメージするとき、舞台は違えど、大きな期待をしています。

いつもレビューの更新を心待ちにしております。

つまんないものはつまんない!とおっしゃるのが爽快で、映画館に足を運ぶ回数がぐんと減ったこの頃、映画を観るのと同じほどに、おすぎさんのレビューは楽しいものです
明後日公開ですね。
興味があります。
楽しみ〜
  • 浜っこさん
  • 2008-08-21 18:07
コメントさせて頂きます。
僕、この作品の大ファンなんです。
「12人の優しい日本人」も観ました!

リメイク、ロシアということで期待薄でしたが、おすぎさんがかなりお勧めされているので気になってます。

これからもたくさんの素晴らしい映画を教えてください。
  • donamiさん
  • 2008-08-23 20:11
十二人の怒れる男は大好き
「十二人の怒れる男」と聞くと
ピクッとするほど好き。ラストも好き。とにかく好き。

リメイク?えっと思いましたが、ぜひ見てみたい。
  • ゆうこさん
  • 2008-08-29 14:19
昨日観に行ってきました。
おすぎさんが書かれているとおり、みごとな作品でした。
私もシドニー・ルメットのがすごく好きだったので、
リメイクっていっても、う〜ん、、、と思っていたのですが、
まったく違うものに仕上がっていました。
ロシアの社会情勢などがわかっていない私には、ちょっと難しいなと思うところもありましたが、途中からすっかり引き込まれてしまってました。2時間以上ある長い作品ですが、とても楽しめました。一緒に行った友人とも、観た後にじっくり語っちゃいました!

おすぎさんのおすすめ映画、これからも楽しみにしています!!
  • ステラさん
  • 2008-09-03 20:53
おすぎさんはじめまして。
いつも楽しく読ませていただいてます。
「12人の怒れる男」が大好きなので、リメイクされると聞いて、母と共に「観に行きたい!!!」と叫んでいました。
ロシア人の熱のこもった演技と、ロシア語を聞くだけでもよさそうな雰囲気がただよっています。
とても観たいのですが、私の住む所では上映されないようで・・・残念。DVD待ちします。

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 評価の高い「12人の怒れる男」(ニキータ・ミハルコフ監督、ロシア、原題「12」)を見た。シドニー・ルメット監督による最初の作品(1957年)はわたしもかつて青春時代に見て、大いに感動したしたものであ...
現代ロシアの抱える問題を古典とも言える名作『12人の怒れる男』を通して訴えた名作だ。たまたま日本では来年から裁判員制度が始まるが、そんな事は関係ない。