おすぎ
2007-01-23 08:20

桐野夏生の原作を阪本順治監督が映画化したのが「魂萌〈たまも〉え!」です。
阪本さんは、どこか男っぽいイメージがありますが「顔」では女性を主人公にして、なかなかの手腕を見せてくれましたので期待していましたら、期待以上の出来でした。
ただし、三田佳子、加藤治子のふたりのベテラン、実力派がいなかったらこうはいかなかったでしょう。
確かに風吹ジュンは一生懸命やってはいると思いますが、ふたりの前では、ただのヒヨコと言っていいでしょう。
夫が定年になり3年過ぎたところで急死、葬式のあと洋服ダンスにかけてある背広のポケットの携帯電話が鳴って主人公の敏子は初めて夫に女がいたことを知ります。
その“夫の女”を演じるのが三田さん。妻の知らない外での夫を女は“タカさん”などといかにも自分のものだったように妻の前で呼ぶあたりのしたたかさ。男に金を出させて蕎麦屋を開いている女は敏子なんて足元にも寄れない“ふしだら”さを匂わす自由を持っている、そのあたりをなんとも言えない存在感で演じきっています。
治子ちゃんもカプセルホテルに寄生する老女を好演。風呂場で上半身裸でガンバってくれます。
豊川悦司、今陽子、藤田弓子、由紀さおりには耐えがたいものを感じますがふたりの魅力あるベテランを見るだけでも価値ありの一本です。
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