おすぎ
2008-06-03 10:00

今年度、日本映画ナンバー・1と私が決めた映画が公開されます(6月7日より)。6年振りに新作を発表したのは「ハッシュ」の橋口亮輔監督。「ぐるりのこと。」は、法廷画家を職業としたカナオと本の編集者だった妻の翔子の10年にわたる夫婦の話です。
橋口さんは、この6年の間に“鬱(うつ)”を患い、そこからの回復の体験(映画の設定として翔子がウツになることは患う前から決まっていた、といいます)をし、肉体的にも精神的にも、ツライ状態の中で撮り上げた作品です。映画の最初に翔子は妊娠していますが、お腹の子は死んでしまい、それがキッカケで“ウツ”にかかってしまいます。夫のカナオは、そんな妻と向き合いながら、裁判所で画を描いていきます。10年の月日の中で、様々な事件を絵にしていきます。その社会の動きと夫婦生活の時の流れがリンクされ、ひとつの夫婦の歴史が描かれていきます。
とにかく、これほど見ている最中に“夫婦”のやさしさが心に浸みこんだ映画は今までなかった。私はゲイだから、夫婦というものを頭では判っていても実感として感じたことはありませんでした。それが、この映画で「もしかしたら夫婦っていうものの何センチかが判った」心境になりました。夫役のリリー・フランキーさんがなんと美事な演技を見せてくれることか。必見の一本です。
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